麻雀のお話

連載「これが麻雀だ」(第八回)

2019年02月07日

連載「これが麻雀だ」(第八回)

     手塚晴雄 元理事長 

連盟麻雀とインフレ麻雀のポン

とにかく親の連荘は、他家にとっては大変な痛手となるものですから、子の三人協力しての行動が大切、バラバラの動きはしないよう注意します。

暗黙のうちに統制されたこの打牌が、じつに連盟の真随なのです。

インフレル-ルではこの点、親というものにさほど恐怖を感じなくともすむようにできています。

流しても親の連荘があるのですから、押さえてもそれほどの甲斐はないのです。

押さえるとか、暗黙のうちに共同戦線をはるなど、連盟麻雀の真随はみられるべくもなく、みんなおもい思い、勝手にガメリ、勝手に和っています。

連盟では、連盟のできた昭和の初めから “親の頭でポンするやつは、犬にけられて死んでしまえと、俗語でいいつたえています。

親の頭でポンするときは、自分で絶対に和る確信の持てるとき以外、ないのです。

まして二回も、三回も連荘している親の頭で、親が捨牌した老頭牌(一と九の牌)をカンするなどは、連盟麻雀とはいえません。

かならずこの親はつづいて、連荘し、得点は大きく開いていきます。

勝負を争ってはいるのですが、四者の得点の差の小さければ小さいほど、理想的な麻雀であって、こんなときの技をきそう面白さは、当の四人がいっそう身にしみてわかるものです。

もっともその意味で、日本麻雀連盟の順位点の存在価値があるのです。

 

南家のポン

親の威力は強力なのですから、南家もまた親の連荘に対しては、絶対に協力態勢(他の三家と)をとらなくてはなりません。

それには、自分は一飜おとしてでも、和りに向かい、親を和らせないで、自分の方が早く和ってしまうよう、打牌していくべきです。

北家は押さえ、西家は安いところへ和らせ、南家は早和り、これが親に対する子三人の協力態勢の要領です。

その意味からいって、親の摸巡を抜かす南家のポンは、それだけ親の自摸の機会を減らし、かつ、親に対し、抜かされたという心理的なあせりなどの影響も考慮にいれて、積極的なポンと思います

 

座席とポン

参考までに、ここで高段者の牌譜から、ポンと座席との関係を数字であげて考えてみましょう。

 

 

 

親の頭の北家が、七回もポンしていますが、じつにこのうちの六回は和るなり和れなくても聴牌していて、北家としての責任を十分はたしているのは、さすがに高段者といえます。

また字牌のポンと、数牌のポンとは、やはり字牌のポンが多く、それは字牌のうちの飜牌が確実に一飜つけられるのですから、その点うなづけましょう。

数牌のポンだけをみると、西家の六回が、他の一、二回より断然多いのですが、これは西家が親を牽制するのにいちばん気軽な立場にあるからで、気安くポンしている結果があらわれたのでしょう。

南家のポンは、前述したように、親を抜かす意味でもっと多くてもよいのでしょうが、たまたまその機会がなかったのでしょうか。

もちろん、南家としてもせっかくの門前清をこわしてまでも、親を牽制するだけのポンでは愚かしいと考えたのでしょうか。

 

清一色とポン

自摸に期待してできるのが清一色です。

中張牌などポンしていては、めったに清一色は成功するものではありません。

せいぜい一・九牌か、二・八牌の端牌になっているものを、ポンするだけです。

十三枚の清一色では、聴牌がわからなって困るという方は、この端牌をポンするのも一興です。

手持ちの牌数が少なくなれば、眩惑されることもないでしょうから。

しかし、ポンで足りない面子をふやすより、できるだけ自摸で面子をふやした方が、清一色は成功しやすいのです。端牌のポンをしても相手から警戒され和りにくくなります。

 

変わったポン(吊碰対家)

中国では、対面が自摸の順調なとき、そのよい自摸をこちらへとる方法として、対面の捨牌をポンしたらよいといわれています。

そのほか、自分の手の悪いのをかくすため、ことさらポンをして、他家を威嚇するという手を用いることがあります。

いずれも自分本位の、しかもせまい範囲にのみ考えをむけ、全体の局面に目を向けていない虞れがあります。

飜牌なら飜牌なりに、数牌なら数牌なりに、その関連牌のありかや、動きを知らせる結果となり、一を得て二を失うことになりかねず、むりポンはさけるべきです。

また、対面や、上家に対しては、牽制の手段はとれないものですが、わずかにポンを応用することによって、その一端を補うことができます。

たとえば、対面が万子清一色を志しているとして、自分の下家が対面に必要な万子の要牌をおろしたというときなど、たまたま自分の手にその対子があれば、対面のチーより早く、ポンという手もあります。

こんなときは、多少自分の手はギセイにするのです。

そしてポンの発声はチーより早く行えるよう、前もって計画し計算しておかなくてはなりません。

別の意味で、海底牌を自摸る順に、大役の人の摸順があたっているときなど、チャンスをのがさずポンし、摸順狂わすべきです。